カレェちゃん

ヤンゴンにいたカレェちゃんです。最近は働いています。賃金労働に反対している。

ミャンマーの映画・映画館事情。

こんにちは、カレェちゃんです。

今日はミャンマーに来てよく映画を観に行くようになったカレェちゃんが映画館事情について書きたいと思います。話題があちこち飛んでるので目次をご参照ください。

 

2大配給会社JCGVとミンガラーシネマ

ミャンマーには大きな映画配給会社があって、ジャンクション系のショッピングモールに入っているJCGVと、それよりちょっと庶民寄りのミンガラーシネマという2つです。上映する作品に違いがありますが、注目度の高い作品ともなればどちらの会社も上映しています。どの作品が上映されているかは、それぞれの会社のFacebookページに飛べば上映期間・上映時間と共に知ることができます。

二つの会社の特徴をあげるなら、まず値段で言うとJミンガラーシネマの方が若干安いです。ミャンマーでは映画館の席によってチケットの値段が変わります。最前列が一番安く、後ろに下がるにつれて高くなります。最後列はカップルシート。

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JCGVのチケット予約アプリ。色ごとに席の値段が違う。

もし最前列に座ればJCGVなら2,500MMK(約175円)で最新映画が観ることができます。ミンガラーシネマだと確か1,500MMK(約105円)だったかな…とにかくめちゃくちゃ安いのです!そういうわけで(カレェちゃんのような)なるべく安く座りたい人と、どうせ高いならすごく後ろに座りたいという人たちの心理から真ん中の列はいつもスカスカという面白い現象が見られます。

それから劇場の広さでいうとJCGVの方が広いです。なので前目の方の席を買ったとしても意外とスクリーンから距離があって不都合はあまりないです。ミンガラーシネマの方は劇場内が少し小さめなのでそこを考慮してチケットを買うといいかと思います。

そしてポップコーンの美味しさはミンガラーシネマの圧勝です。JCGVのは味がなくてシケシケです。

 

 

高級映画館のオープンが続く

すこし庶民派なミンガラーシネマですが、5月になんと高級路線の映画館をオープンしました。その名も”Mingalar Cinemas Gold Class”@ガバエーパヤーラン

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出典:ミンガラーシネマのFBページ

なんとチケットがシングル席12,000MMK(約840円)カップル席30,000MMK(約2,100円)というリッチな価格。。

 

そしてこういう高級路線はJCGVはやってないのかなと思っていたら、やってました!知らなかった!ここもまた今年の3月にオープンしたばかりの”JCGV PREMIUM Cinema”@ジャンクションスクエアの一階。

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出典:JCGVのFBページ

全てシングルシートで20,000MMK(約1,400円)です。どちらも日本と比べたらそれでも安いのですが、ミャンマー価格に慣れた身としてはなかなか払えない…。音響設備などがプレミアムだったら1回くらい行ってみたい気もする。

 

国内映画とアメリカ映画、時々日本映画

カレェちゃんは今までアメリカ映画5本、ミャンマー映画2本、日本映画2本をミャンマーの映画館で観てきました。その時の経験などをば少しお話したいなと思います。

ミャンマー映画に思う事

カレェちゃんは映画館でミャンマー映画を2本観たことがあります(その時の感想記事もありますのでよろしければ)。その時感じたのはアメリカ映画よりミャンマー映画の方が人の入りは多いということです。安く楽しめる映画はミャンマー人にとって人気の娯楽です。私が観に行った時は2本とも客席がほとんど埋まっていました。ミャンマー映画の多くがコメディ映画であることも、ミャンマー人は映画に面白さ・楽しさを求めているのを裏付けているように思います。

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日曜の開店前のガモンプイン。開店するやいなやみんな映画館に急ぐ。

 コメディがたくさん作られることはいいことだと思いますが、、という事で私の個人的な思いを書こうと思います。これまでミャンマーコメディ映画1本と上映前の予告映像を観ての感想なのですが、正直「観客を笑わせる方法」が全然笑えません。前回観に行った映画の感想文の中でも書きましたが、ミャンマーではまだまだ女性装した男性を面白おかしく扱う風潮があって、そういうのを見るたび笑うどころかハラハラしてしまいます。あと結構下品なネタで笑わせようとしてくるのもきつい…。

この前上映前の予告で見たのは、おじさん1がおじさん2の乗った担架を担ぎ上げる時、間違えておじさん2の顔がおじさん1のお尻に埋まっちゃう、みたいな。これで笑うの小学生までじゃない!?っていう。あと女性が下着買ってる時後ろにいた男性を店員さんだと思って振り返らずに手渡すと、男性が「これ履くの?小さいな〜」とお尻に下着あててからかう、女性大慌て、みたいな。もはや不快に感じます。映画の内容で笑わせようとするんじゃなくて1つ1つのぶつ切りのコントで笑わせようとしてくる感じも、見ていてまたか…と思います。こういうのを見ると勝手に精神が消耗して行くのでミャンマー映画をなかなか観る気になれない大きな要因になっています。

コメディ映画が盛んに作られている風土だから、どんどん精度を上げていけばミャンマー独自の映画産業の発展もあるかもしれないのに、ポリコレ的にも脚本的な面白さ的にもなかなか進歩がないのが残念です。これからも広く娯楽として親しまれていくためにはどんな人でも安心して見れる映画を作ることが絶対条件だと思います。

アメリカ映画

アメリカ映画も人気なのですが、字幕なし、吹き替えなしで、映画をみに来る観客が必然的に限られてしまいます。字幕付きになれば映画好きのミャンマーの人たちがもっと映画を楽しめると思うのですが…。

ただ映画はセリフがあんまり分からなくても映像で楽しめる・理解できるものだし、英語ができる人口ももちろん一定数いるので現段階でも十分アメリカ映画は人気があり、人も入っているということは間違いないと思います。

ちなみにミャンマーではホラーも人気のジャンルで、いつも必ず1作は上映している印象です。ストーリーをしっかり把握しなくても楽しめる×ミャンマー人は映画に娯楽を求めるというの2つの要因が合わさった結果なのかな、と個人的に考えたりしています。

 日本映画祭のようす

そしてミャンマー、アメリカときて日本の映画についても少し触れようと思います。今年の1月にヤンゴンとマンダレーにある3つの映画館で日本映画祭/JAPAN FILM FESTIVSLが開かれ、約3週間日本映画が毎日無料で公開されました。

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チケットを求める列@ジャンクションシティ


カレェちゃんは「焼肉ドラゴン」と「カメラを止めるな!」を観に行きました。チケットを求める人の行列の長さにとても驚きました。特に「カメラを止めるな!」は大きなネーピードー映画館が満杯でした。みんなでげらげら笑いながら楽しく映画体験をできたのがとても思い出に残っています。

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「カメラを止めるな!」上映前@ネーピードー映画館

 

これを知っていれば驚かない!ミャンマー映画館マメ情報

最後に、、これまで9回ミャンマーの映画館に足を運んできたカレェちゃんですが、最初はカルチャーショックの連続でした。それこそ「映画をこんなに安く見れるなんて、しかも席で値段が違うなんて」と驚きました。これからミャンマーの映画館に行く!でもなるべく知らないことは少ない方がいい…驚きたくない…という方は下のマメ情報を読んで心の準備をして行ってください!逆に驚きたいぜ!という方は是非下のを読み飛ばして実際に足を運んで体験してみてください!

 

・劇場内は基本冷房ガンガン。上着必須です。最近はブランケットの貸し出しがあるところも。お金の使い方…

・上映前は国家が流れる。約10秒間ひらひら動く国旗を見つめます。

・上演中通話は小声ならOK。上映前の注意書きに明記されています。通知はマナーモードかサイレントに。

・映画のエンドクレジットが流れ出したらみんな帰りだす。日本だと館内が明るくなるまで座ってる人が多いですが、海外だとこうしてすぐ帰るところも多いそうです。あのエンドクレジットが最高に楽しいトイストーリーでさえ帰って行く人が多かったのは流石にびっくりしました。

 

 まだ留学生活も2カ月ほどあるので、また映画館に行って気づいたことがあれば追記していきたいと思います。それでは~